犬毛包虫症(ニキビダニ症)

Before(2024.8.11)

After(2024.9.7)

フレンチブルドッグ 4カ月齢 雄

 生後3か月頃から脱毛が発現し、近医での診療で検査をしても特に何もなく、病状が進行していくことから当院を受診されました。
 若齢であること、脱毛、皮ふの紅斑、毛包炎の症状より毛包虫(ニキビダニ)症を疑い検査をしたところ、顕微鏡をのぞいた瞬間に生きて動いている毛包虫(ニキビダニ)を多数見つけました。
 ただ、前医で処方されていたノミ・ダニ・フィラリア予防薬が日本で認可はされていないものの、ニキビダニにも有効といわれている駆除成分が含まれているものでした。通常であれば本感染症は治療、予防され除外できる病気なのですが、今回のケースはおそらく薬剤耐性がある寄生虫だったと考えられます。
 近年このような、ニキビダニや疥癬、耳ダニといった外部寄生虫に有効な成分が含まれる駆除薬の発売のおかげで、以前と比べ治療がとても楽になり、遭遇する機会もかなり減りました。しかし、薬剤耐性寄生虫の発現は、検査での検出率も低くなる可能性があると感じており、予防薬を飲んでいるから外部寄生虫感染症を除外できると一概に言えない状況になりました。投与されている予防薬の名前と頻度を確認し、可能性がある場合は検査を行い、診療を進めるべきと再認識した症例です。
 
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